オンラインレビューが一般的になった現在、すべての市場において顧客の最優先事項はサービスであり、それはヘルスケア産業も例外ではありません。医療提供者に対して患者が望むのは、より手頃な価格で受けられる、質の高いサービスです。このような流れを受けて、患者のニーズを満たすための取り組みとして、ヘルスケア産業におけるTriple Aim（3つの目標）の枠組みが加えられました。これは、世界でより良い医療成果を得るために活動する国際的な専門機関、Institute for Healthcare Improvementが導入したものです。
Triple Aimの枠組みは、ヘルスケアに対する包括的なアプローチであり、医療環境を通してすべての人に影響を与えることを目指しています。この枠組みには、人々の健康、ケアの質、1人あたりの医療費に関する取り組みが含まれます。Triple Aimは、ヘルスケア産業における変化を促します。そして今、効果的なコミュニケーションやコラボレーション、そして正確な情報伝達の必要性がますます高まっているのです。これらは、医療提供者の視野を広げると同時に、一人ひとりの患者に適したケアの提供を可能にします。
ヘルスケア産業の担う責任がますます大きくなり、期待度も高まるなか、Steelcase 360の研究は、Triple Aimのアプローチでは補いきれない部分、つまり、医療従事者の健康およびウェルビーイングに関する問題に取り組んでいます。燃え尽き症候群になる医療従事者が増えつつあります。この状況に対処するには、医者や病院スタッフの健康とウェルビーイングに対するサポート提供に焦点を当てた、4つ目の目標が必要なのです。
このような支援の1つが、コラボレーションの機会の提供です。チーム内での意思疎通を図る時間が十分に取れない状況では、患者のニーズや治療プランを医療提供者間で共有することが難しくなります。医療現場におけるコラボレーションの欠如は、最悪の場合、生死に関わります。 壁掛けタイプのホワイトボードなど、最適なワークツールがあれば、医師や病院スタッフは効果的に意思疎通ができ、職場でのストレスや混乱を軽減できるだけでなく、患者へのケアの質も向上させることができます。
患者ケア用のホワイトボードや、部屋間の移動が可能な移動式ホワイトボードなど、共用できる筆記面は、医療現場で効果的に情報を共有するにあたり必要不可欠なツールです。患者ケア用のホワイトボードを活用することで、担当医師や看護師の情報、患者のアレルギーや特記事項など、治療計画に関する重要な詳細情報を、患者と医師の双方が確認することができます。このようなコラボレーションワークツールが用意されていない場合、病院スタッフは治療を始める前に必要な情報を調べなくてはならず、時間を無駄にすることになるでしょう。
ほとんどの場合、スケジュール調整や患者の割当て、さらに治療計画の説明などは、ホワイトボードや移動式の筆記面を使用して会議室で行われます。このような視覚的な補助を用いることで、情報共有がよりスムーズになり、質の高い的確な患者ケアを提供できる体制の構築が可能になります。
コラボレーションの機会を提供するワークツールがなければ、医療提供者や病院スタッフは効果的に意思疎通ができません。その結果としてストレスが高まり、燃え尽き症候群のリスクが高まります。
